
ブエノスアイレス 映画 感想
香港のちょうど裏側にあるアルゼンチン、ブエノスアイレスを旅するゲイのカップル、ウィンとファイ。 愛し合っているもののしょっちゅう喧嘩する2人は“やり直す”ために旅行をしていましたが、“イグアスの滝”を見に行く途中再び喧嘩をし、別れてしまいます。 旅費がなくなったファイは金を稼ぐためタンゴバーでドアマンの仕事に就きます。そこへ白人男性とともにウィンが現れます。 後日、ファイの家へウィンが … ブエノスアイレスの映画情報。1504件のレビュー(口コミ・感想・評価)、内容・ネタバレ、あらすじ、予告編・予告動画、公開映画館情報、公開スケジュール、監督・出演者の関連映画情報、ブエノスアイレスの動画を配信している動画配信サービスの情報。 「ウォン・カーウァイの映画に夢中だった」「カーウァイとドイルの織りなすケミストリー」「孤独でみじめでどこまでも自由な若い日を生き抜くということ」 | 孤独でみじめでどこまでも自由な寄る辺ない日々を耽美的に描く - 映画ブエノスアイレスを実際に観た感想です。 ユダヤ人、韓国人、ペルー人。ブエノスアイレスのガレリアで怪しい商売する人々を描いた無国籍映画のような外形をしているが、この映画はまぎれもなくユダヤ人のユダヤ人によるユダヤ人のための映画である。 かたより映画ライフ. ©1997, 2008 Block 2 Pictures Inc. All Rights Reserved. 映画『ブエノスアイレス』を無料でフル視聴できる動画配信サービスの一覧です。各サービスには 2週間~31日間の無料お試し期間があり、期間内の解約であれば料金は発生しません。 無料期間で気になる映画を今すぐ見ちゃいましょう! 2017-04-18 【映画】『ブエノスアイレス』(1997年)感想 . Ameba新規登録(無料) ログイン. ブエノスアイレス 感想・レビュー投稿. 「ブエノスアイレス」に対するレビューを読めます ブエノスアイレスのレビュー・感想・ネタバレ・評価|MOVIE WALKER PRESS 上映中の映画 Tweet. 若者たちの刹那的な青春や恋人たちの胸の痛みを繊細に描き出すカーウァイ監督の作品は、世代を超えて愛され続けています。, 今回ご紹介するのは香港から遠く離れた土地、アルゼンチンのブエノスアイレスを舞台に同性愛者カップルの激しい愛を描いた『ブエノスアイレス』。. 『恋する惑星』『ブエノスアイレス』などで知られるウォン・カーウァイ監督。第2作目にして各国の映画祭でセンセーションを巻き起こし、世界的な注目を浴びるきっかけとなった名作映画『欲望の翼』!【シネマの時間】第22回は、2月より全国公開中の『欲望の翼 デジタルリマス … 香港のちょうど裏側にあるアルゼンチン、ブエノスアイレスを旅するゲイのカップル、ウィンとファイ。, 愛し合っているもののしょっちゅう喧嘩する2人は“やり直す”ために旅行をしていましたが、“イグアスの滝”を見に行く途中再び喧嘩をし、別れてしまいます。, 旅費がなくなったファイは金を稼ぐためタンゴバーでドアマンの仕事に就きます。そこへ白人男性とともにウィンが現れます。, 後日、ファイの家へウィンがやってきます。ウィンは何度も復縁を持ちかけますが突き放すファイ。, ある日愛人に怪我を負わされたウィンが転がり込んできて、2人は再び一緒に暮らすことになります。両腕を怪我して何もすることができないウィンを、ファイはどこか嬉しそうに甲斐甲斐しく世話をします。, しかし怪我が癒えたウィンは出歩くようになり、ファイは独占欲からウィンのパスポートを隠してしまいます。, ファイは、転職した中華料理屋で、台湾からの旅行者の青年チャンと知り合い、親しくなります。そんなファイの元からウィンは去っていきます。, 旅費が貯まったチャンは南米最南端の岬に行くことを決め、そこで代わりに悩みを捨ててくるからと言い、ファイにテープレコーダーを渡します。, その後ファイは、より稼ぎの良い食肉工場に転職し、旅費を貯めてイグアスの滝へ旅立ちます。, ウィンを演じるのはウォン・カーウァイ監督の他作品にも出演、夭折した香港の伝説的スター、レスリー・チャン。, 人を翻弄する天性の魔性と、どこかへ消え去ってしまいそうな儚さを持つウィンのキャラクターは、レスリー・チャンその人そのもののように感じられます。, ファイを演じるのは同じくカーウァイ作品に多く出演、『レッドクリフ』で知られる世界的俳優のトニー・レオン。, トニー・レオンは当初ファイの役をできないと断ったそうですが、カーウァイ監督に「亡き父の恋人をアルゼンチンに探しに行く物語だ」と説得され承諾。, 本作上映後、撮影過程を映したドキュメンタリー映画『ブエノスアイレス 摂氏零度』が制作、公開されました。, そのドキュメンタリーには大幅にカットされたシーンが含まれているのですが、実はファイの妻や女医をめぐる三角関係が描かれていたりと、女性キャストも登場する予定だったことが分かるのです。, また撮影時レスリー・チャンはコンサートの予定も控え香港に帰国。物語の収拾をつけるために新しいキャストを加え完成させられた本作は、撮影背景や偶然が重なってできたユニークな名作なのです。, 『恋する惑星』(1994)、『天使の涙』(1995)など、ウォン・カーウァイ監督作品は複数の登場人物が接点を持ち、道が交錯している群像劇が特徴的です。, もともとはそのようなストーリーになるはずだった『ブエノスアイレス』も、シーンが大胆にカットされ主要登場人物が3人になったことにより、恋人たちの姿がより情熱的に浮かび上がった作品だと言えます。, ファイとウィンが目指したイグアスの滝、ファイが物思いに耽る川、ファイが洗い流す食肉工場での豚の血。, 水は高低差があれば流れ落ち、川をゆっくりと流れるものですが、この映画に登場する液体は違います。, イグアスの滝は滝壺から水蒸気が上に立ち上り、ファイが川で乗ったボートはその場所を回っているかのように映され、豚の血は洗い流そうとしても地面に残ったままです。, 途中で離れ離れになり、イグアスの滝にも1人で赴くファイ。しかし部屋で1人むせび泣くウィンの姿が途中で挟まれ、ファイの元を去ったウィンはまだ彼を想い続けていることが分かります。, チャンと知り合い、彼の実家の屋台に立ち寄り、彼の写真を手に取ったことから、ファイはチャンの元へ行くのではと連想させますが、ウィンとファイは再び出会うことを“液体”の描写は示しているのではないでしょうか。, 2人の関係は下へ落ちてもまた上へと登るイグアスの滝のように、同じ場所で止まっているものだからです。, またカーウァイ監督は、ドキュメンタリー映画『ブエノスアイレス 摂氏零度』でこのように語っています。, ウィンとファイは離れようともまた互いを求め、2人だけの“摂氏零度”の世界で彷徨い続けているのでしょう。, 『恋する惑星』でも遠くに飛び立つ恋する人を待ち続け、時を超えてまた出会うといった描写がありました。, どんなに離れていようと愛情の元には世界は囲われたもの、どこへだって会いに行くことができるといったカーウァイ監督のメッセージが『ブエノスアイレス』には切なくも美しい形で描かれているように感じます。, タンゴのリズムにのせてカラーとモノクロが交錯する映像、ブエノスアイレスの雑多な町並みや美しいブルーのイグアスの滝。, 愛おしくも苦しい一組のカップルを描いた『ブエノスアイレス』と、ドキュメンタリー映画『ブエノスアイレス 摂氏零度』。, Tags : 香港映画 / アスミック・エース / 2018年公開 / 1997年公開 / 偏愛洋画劇場 / Moeka Kotaki / ウォン・カーウァイ, スタローン映画『ロッキー』あらすじネタバレと感想。アカデミー賞の評価に輝く出世作にして名作|すべての映画はアクションから始まる14, 連載コラム『すべての映画はアクションから始まる』第14回 日本公開を控える新作から、カルト的評価を得ている知る人ぞ知る旧作といったアクション映画を網羅してピックアップする連載コラム、『すべての映画はア …, 映画『GOGO(ゴゴ)94歳の小学生』感想と評価レビュー。“世界の果ての通学路”から今回はケニアの教育事情を見つめ直す|映画という星空を知るひとよ37, 連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第37回 “ゴゴ”(カレンジン語で“おばあちゃん”)の愛称で親しまれる94歳の小学生のドキュメンタリー映画『GOGO(ゴゴ) 94歳の小学生』をご紹介します。 …, 『バンクシーを盗んだ男』考察。価値観を揺さぶり問いただすアートとは|映画と美流百科4, 連載コラム「映画と美流百科」第4回 今回ご紹介するのは、グラフィティ・アーティストとして最も有名な人物バンクシーと、その作品に迫ったドキュメンタリー映画『バンクシーを盗んだ男』(2017)です。 舞台 …, 映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』感想と評価解説。アカデミー名誉賞監督の創造の源とは|だからドキュメンタリー映画は面白い20, 連載コラム『だからドキュメンタリー映画は面白い』第20回 『イレイザーヘッド』、『ブルーベルベット』を生んだ鬼才の“脳内”を覗いてみよう――。 今回取り上げるのは、2018年公開の『デヴィッド・リンチ …, 『スネーク・アウタ・コンプトン』あらすじネタバレと感想。映画パロディ連発のコメディは巨大ヘビ〜級ラッパー⁈|未体験ゾーンの映画たち2019見破録26, 連載コラム「未体験ゾーンの映画たち2019見破録」第26回 今年もヒューマントラストシネマ渋谷で開催中の“劇場発の映画祭”「未体験ゾーンの映画たち2019」。様々な58本の映画が公開中ですが、今回は映 …. ブエノスアイレス恋愛事情の映画レビュー・感想・評価の一覧。全44件の映画レビュー。評価3.61点。ネタバレ付きレビュー(感想・評価)も掲載中。 映画「ブエノスアイレス恋愛事情」観賞(★★★★) ブエノスアイレスに住む男女の日常とウォーリーはそこにいた。“靴箱”の中は見えないけれどそれぞれの喜怒哀楽と寂しさが詰まっていて、ふとした瞬間に開けられてすれ違ったり出会ったり。 ブエノスアイレス | かたより映画ライフ. 『ブエノスアイレス』20年ぶりにスクリーンで。やはりこの作品は特別。初見時は高校生で、ウィンとファイがうまくいかないのになんであんな陽気な歌で終わるのか分からなかった。それでも4回映画館に通ったらようやくこれはハッピーエンドなんだ! ウォン・カーウァイの映画ブエノスアイレスについてのあらすじや作品解説はもちろん、長文考察レビューや評価を閲覧できます。現在、実際にブエノスアイレスを観たユーザによる4件の感想が掲載中です。 通称bafici(バフィスィ)と呼ばれるブエノスアイレスインディペンデント国映画祭。 日本で紹介されることは少ないですが、上映される作品数は、前回レポートしたベルリンに匹敵するぐらいの多さで、南アメリカでは大規模な映画祭のひとつです(上映作品数は438本)。 下記フォームにペンネーム、評価、感想をご記入の上「投稿を確認する」ボタンを押してください。 映画「ブエノスアイレス」ユジク阿佐ヶ谷にて上映中☆彡 | ぽかぽかにゃんこ家族 ... 結論から言えば~好き過ぎて、感想とか書けない。( ´∀) ©1997, 2008 Block 2 Pictures Inc. All Rights Reserved. 笑 (映画『ブエノスアイレス』のネタバレをし 評価 (3.7/5.0点) 感想 「地球の裏側で繰り返される男達の愛と憎しみ」 映画にはそれぞれ、その人にとって観るべき時があるようで、そのような時分に幸運にも巡り合い、観た映画は一生の宝物になる。 「ブエノスアイレス」 自然光を中心にした美しいライティングと、モノクロ、カラーの繰り返し、さらにスローモーション、ハイスピード等のテクニックを駆使し、手持ちカメラのみずみずしいほどの映像が二人の恋人の愛と別離、傷心を見事に描いていく傑作。 ブエノスアイレス、みた。香港から地球の裏側の街でなんども「やり直そう」とするファイとウィン。カビ臭くて埃っぽいアパートの一室でダンスの練習をする二人の姿が切なくも美しい。恋か、それとも執着か。愛想尽かしながらも離れられない。 映画の時間では「ブエノスアイレス」を見た感想・評価などレビューを募集しています。. ホーム ピグ アメブロ. 映画『ブエノスアイレス』のネタバレあらすじ結末と感想。ブエノスアイレスの紹介:1997年香港,日本映画。同性のカップルである2人の中国人男性が、ブエノスアイレスを舞台に何度もやり直そうとする愛の物語。ウォン・カーウァイがカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞したが、完成す … 偏った映画しか見ない私の映画感想日記で … ウォン・カーウァイ監督による『ブエノスアイレス』(1997)です。 この記事では『ブエノスアイレス』の主人公二人、 ウィンとファイは結局どうなるのか問題 について書いていきたいと思います。笑 (映画『ブエノスアイレス』のネタバレをしています) 映画や本の感想、日々の出来事について. 映画『ブエノスアイレス』ネタバレ感想 パスポートは返してやれよ(笑) Twitter Facebook 0 はてブ 0 Pocket 0 LINE Pinterest コピー 2021.01.29 映画『ブエノスアイレス』のフル動画を無料視聴する方法を分かりやすくご紹介していきます!↓今すぐ『ブエノスアイレス』の動画を無料で見たい方はこちらをクリック↓なお、当記事でご紹介している映画『ブエノスアイレス』の動画配信状況は2018年8月現在のものになり... 映画ブエノスアイレス|動画フル無料視聴!PandoraやDailymotion紹介も, 映画『ライアー×ライアー』ネタバレあらすじと感想評価。結末ラストで漫画タイトルの意味が判明する禁断のラブストーリー, 映画『花束みたいな恋をした』ネタバレあらすじと結末の内容解説。最後までキャスト菅田将暉×有村架純が共感させるラブストーリー, 映画『哀愁しんでれら』ネタバレ解説とラスト結末。怖い事件の最後はグリム童話的なストーリーテリングで支配する, 映画『すばらしき世界』原作ネタバレあらすじと感想。実在の人物をモデルに小説『身分帳』は人生の再出発を描く, 映画『樹海村』ネタバレ感想評価と考察レビュー。コトリバコは実在の心霊スポットなる場所と融合し“約束”の恐怖と化す, 映画『ミッドサマー』あらすじネタバレと感想。「ヘレディタリー」を軽々と凌駕する狂気に満ちた夏祭り!, 映画『ジョゼと虎と魚たち』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も【池脇千鶴の代表作】, ワンダヴィジョン7話ネタバレ解説|真犯人アガサの真意とモニカの“開眼”が意味するのは?. /, 「ある人質 生還までの398日」(C)TOOLBOX FILM / FILM I VAST / CINENIC FILM / HUMMELFILM 2019 /, 「異端の鳥」COPYRIGHT @2019 ALL RIGHTS RESERVED SILVER SCREEN CESKA TELEVIZE EDUARD & MILADA KUCERA DIRECTORY FILMS ROZHLAS A TELEVÍZIA SLOVENSKA CERTICON GROUP INNOGY PUBRES RICHARD KAUCKY /, 「私は確信する」(C)Delante Productions - Photo Severine BRIGEOT /, 「トキワ荘の青春」(C)1995/2020 Culture Entertainment Co., Ltd. ウォン・カーウァイ監督作品映画『ブエノスアイレス』のネタバレありの感想・考察・解説です。イグアスの滝が出てくる意味を考察しています。ウィンとファイの関係がイグアスの滝とどのように関わるのか知りたい人は必見です。その他にも白黒映像とカラー映像が使用されている意 … 『ブエノスアイレス食堂 (エクス・リブリス)』(カルロス・バルマセーダ) のみんなのレビュー・感想ページです(36レビュー)。作品紹介・あらすじ:故郷喪失者のイタリア人移民の苦難の歴史と、アルゼンチン軍事政権下の悲劇が交錯し、双子の料理人が残した『指南書』の驚嘆の運命、 … 「ブエノスアイレス ... パートカラー(パートモノクロ?)の綺麗な映画であった。 ... 人生のきらめきが詰まったアニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』を大特集!感想を投稿してプレゼントをも … 芸能人ブログ 人気ブログ. ブエノスアイレスの映画レビュー・感想・評価一覧。映画レビュー全25件。評価3.8。みんなの映画を見た感想・評価を投稿。 同性愛モノの映画は「ブエノスアイレス」「ジュテーム~」「傷ついた男」と3本観たんだけど、これが一番ソフト。 そのぶん楽に観れました。 同性愛への偏見だとか、同性愛独自の悩みだとかが描かれていないので、普通の男女の恋愛みたいですね。 トニー・レオンとレスリー・チャンのカップルが、関係修復のために香港を離れて、ブエノスアイレスへと旅だち、そこで延々と付かず離れずな関係を続けるという話なのだが、2人の美しさと、クリストファー・ドイルの撮影の見事さもあって、ぐいぐい引っ張られる。ウォン・カーウァイ監督の台本を使わない即興芝居の作り方も『恋する惑星』や『天使の涙』とくらべても洗練されている。2017年アカデミー作品賞の『ムーンライト』で、主人公が想い人に再会に行くシーンで使われている曲は、本作からの引用だ。他にも似た構図のショットがいくつか発見できるのだが、たくさんの印象的なショットをたくさん見つけることができる。イグアスの瀧を上空から捉えた長回しのショットは美しさで嘆息する。このショットのようなマジック・リアリズム的な映像と即興による自然な芝居が合わさって、まるでリアルな夢を観ているようなそんな気分になれる作品だ。, 愛に性別は関係ないと、初めて感じた作品。この映画を観る前と後では、自分は違う人間である。それくらい衝撃的だった。当時、まだLBGTQという言葉はない時代。でもレスリーチャンとトニーレオンに魅せられ、自分の意識は変わった。いつかイグアスの滝に行こうと心に決めた学生時代に観た心に残る作品です。, 心の変化ををそのまま映したかのように、モノトーンの世界から、色の着いた世界に変わる。初めてこの映画を知ったのは、傷つき、心がモノトーンの世界になってしまっている時だった。辛い辛いと思っていたら、そんなに辛いならこれを観ろと随分年下の男性に勧められた。観てみるとゲイカップルの話で驚いたが、みるみるその映像美に惹き込まれた。トニーレオンの役に感情移入した。香港に帰るため、稼ぎのいい精肉店で働いている時に、赤い血を水で流すシーンは、執着を断ち切ろうとする傷だらけの、血だらけの心の中を洗い流しているように見えた。離れられない気持ちと葛藤しながらも離れないと前に進めない。やり直すのはごめんだ。また同じ繰り返しになるから。イグアスの滝の壮大な流れが執着を洗い流してくれるようだ。人を愛しすぎてしまう人が、執着を断ち切る手助けをしてくれるのはイグアスの滝であり、新しい出会いだ。カセットレコーダーのシーンが好きだ。心の声は聞こえない。聞こえないけれど悲痛な叫びがそこには確実にあったんだ。2020年になって久しぶりに映画館でリバイバル上映されているのを観てみると、今とは時代が全く違う。スマホもネットもない時代、タバコを吸っては酒を飲んで運転する。好きな後輩の実家で写真をこっそり盗んでくる。そんな時代を振り返って、人が人に執着する気持ちも当時は今と違って随分、ウエットだったなと思う。今なら後輩の実家に行くなんてストーカー紛いと言われそうだ。だけど、人が人を好きになる気持ちは今も変わらない。表向きはドライな振りをしているだけで、心の中では傷つき血を流している人は今もいるのだろう。久しぶりに、ウォンカーワイの世界観に浸りながらそんなことを考えた。軽快なエンドロールのタートルズのハッピートゥギャザーの曲を聞く頃には、辛いことがあっても、前を向いて新しい世界に進んでいこうと思えるから不思議だ。, ついさっき知りました。アルゼンチン・タンゴは女性がどんなに酔っていても男性がリードして踊る、だからあれだけくっついて女性が男性に寄りかかっているんだと。社交ダンスのタンゴと全く異なる由来が分かった!自分向きじゃないですか~!私の酔っ払い状態を完璧に受けとめてくれるパートナーが居れば私もアルゼンチン・タンゴいけるかな?でもステップが面倒くさいのかな?ファイがなかなか覚えられなくて、ウィンはイライラしてた。そして映画です。アパートの共同キッチンで二人がアルゼンチン・タンゴを踊る場面が一番心に残った。その時二人はとても幸せででもなぜか悲しくなって私は泣いた。あと好きなのは、ファイがご飯を作ったり激しくも甲斐甲斐しくウィンの面倒を見るところ。ウィンがファイ不在のアパート室内の片付けをしてベッドメイキングして沢山の煙草をきちんと棚に置いて床掃除をするところ。そして赤い毛布抱きしめて泣くところ。ファイが録音機片手に泣くところ。音に敏感なチャンが様々な音や声に耳を傾ける姿に同感した。声は何よりも人の心情を伝えてくれると思う。地球の裏側からこっちにやっと戻ってきて安心した。何で二人で香港の裏というだけで、そしてイグアナだか何とかいう滝の絵のキッチュなランプに引かれてブエノスアイレスなんかに来たの~!心細くて仕方ない!男の人が、夢見がちで限りなく優しくて未練たらしくて嫉妬深いことが男同士の恋愛だからとてもピュアに表現されていたように思う。個人的にとても残念で情けなかったのは、トニーがどうしても三島由紀夫に見えてしまって映画に没入できなかったことです。, 台湾大学に初めてのゲイサークルが1993年に、翌1994年にレズサークルが設立された。この映画が製作された1997年は中国本土で初めて同性愛が非犯罪化された年だ。台湾ではまだまだ同性愛への風当たりは強かったらしい。映画の主要な舞台となる地球の裏側にあたるアルゼンチンでは、1886年に既に非犯罪化されており、映画の中でも男娼が多い様子が描写されている。 同性同士であっても異性間の恋愛と変わらない。描写されるのは、小悪魔のように魅力的なクズ男。悪事をして祖国から逃げるように遠い異国に来たが人寂しく、クズ男と別れたりヨリを戻したりの辛い思いをする主人公。自由に旅を楽しむ若い友人の登場で主人公はようやく1人で祖国に戻る。過去を精算するのだ。かすかに明るいエンディングでよかった。 ターコイズブルー、エメラルドグリーン、バーミリオンレッド、マンダリンオレンジ等のアジアンカラーが浮き立つノスタルジックな映像とBGMはタンゴ。回想部分はモノクロ。 主演二人はこの映画に出るのはとても勇気が要っただろう。カーアイ監督の脚本なしで現場でメモを見せて即興で撮るやり方は、特にこの内容では、彼らの力量なしでは成立しなかったと思う。熱演に拍手を送りたい。, 交互に映される二つのパスポート。「やり直そう」というのがウィンの口癖でフェイにとっては殺し文句のようなもの。結局また体を重ねてしまう。冒頭の短いシーンだけで、この映画がどのような世界観を持っているかを観客に分からせ、そしてその世界観に引き込んでいくような映像表現は見事だと思った。ゲイのカップルの二人はやり直すための旅をするために、香港からブエノスアイレスにやってきた。何もかも正反対の二人。旅費を稼ぐために堅実に働き口を見つけるフェイに対して、ウィンは放蕩三昧の日々を送る。イグアスの滝を見るために出掛けたのだが、途中で口論になってしまった二人はまたしても別れてしまう。しかし、綱渡りのような危ない生き方を選ぶウィンはある日血まみれの状態でフェイの部屋を訪れる。まるで赤子のように身を委ねるウィンに、フェイが食事を食べさせるシーンが印象的だった。そしてまた「やり直そう」の台詞。衝動的に行動し自分の主張だけをわめくウィンの姿に翻弄されっぱなしのフェイは度々「もう会いにくるな」とウィンを突っぱねる。「それ本気か?」というやり取りも毎度のこと。フェイは本気だが、実は彼の本音ではない。どれだけわがままに振り回されようとフェイにとってウィンはなくてはならない存在だ。ウィンの方がフェイに依存しているように見えて、実はフェイの方が彼を束縛したがっている。だから、彼はウィンが夜タバコを買いに出かけなくても良いように大量のタバコを買い置きするが、自分を縛るようなフェイの行動にウィンは全身で反発する。ついにはウィンのパスポートまで取り上げてしまうフェイ。しかし、それでも彼の身体を繋ぎ止めることは出来なかった。この映画はフェイとウィン二人の物語だが、ここにもう一人チャンという男が関わってくる。フェイが働く中華料理店で旅費を稼ぐために皿洗いをしている男だ。フェイとチャンの間に肉体関係はなく、純粋な友情だけが結ばれる。ひょっとしたら、フェイはチャンに引かれていたのかもしれない。何人もの男と関係を持っているウィンを嫉妬させたくて、フェイはチャンと関係を持っていることを仄めかす。そこにはフェイの希望的な考えもあったのだろう。結果的にウィンと結ばれている間、フェイは幸せだったと語るが、それは常に心の乾きを満たされない空虚な時間でもあった。純粋な友情だったからこそ、フェイはチャンに救われた。耳がいいチャンは人の声を聞くと相手がどんな人なのか分かると言う。「幸せなふりをしていても声を聞けば分かる。そして先輩はあまり幸せではない」ブエノスアイレスを離れて更に最南端を目指すというチャンはフェイの悲しみをそこから捨ててあげるという。席を離れている間に渡したテープレコーダーにメッセージを吹き込んでとチャンは言うが、フェイは泣き声をこらえるだけでメッセージを残せなかった。イグアスの滝を一人で見に行き飛沫を浴びるフェイ、最南端に到着したチャン、パスポートを返して貰うために再びフェイに連絡をするウィン。結果的にウィンともう一度やり直すことなく香港に戻ったフェイは、疎遠になった父親とやり直す決意をする。そして、チャンのいる台北を訪れ、彼の写真が飾られた露店から一枚だけ写真をくすねる。会いたいときにいつでも会えるのだからと。愛に燃え上がった時間が鮮烈であったからこそ、意外とあっけない結末でもあり、更にそこから発展していく物語を予感させる終わり方でもあった。白黒とカラーの映像表現が美しかったが、フェイにとってはウィンと離れている時も結ばれている時も結局心の中はカラフルに満たされてはいなかったんじゃないかと思った。細かい人間描写も面白くて、フェイがアパートで食事を作っている時に毎度何を言っているか分からないが口やかましくわめきたてる老女の姿が気になった。, イグアスに行くのになぜアルゼンチンを?それは香港の裏側に当たるかららしい。ファイ(トニー レオン)は中国人の客の引き込みをしているが、袖の下で給料をもらっていると思うが、そんな簡単にアルゼンチンで働けたのか? 正直いってこの映画は好みではなかった。1997年の香港映画で私の好きなスタートニーレオンが出ているのに驚いた。彼がずいぶん若い頃の作品である。若い頃の顔つきに今のトニーの面影がある。でも、彼はゲイ役があまり合わない。彼の怒鳴る声を聞くとギャング映画でも見ている気分になっちゃう。ごめんなさい。もう一方の俳優レスリーチャンの方が似合うかもしれない。ううん、、、両方ともなんとなくマッチしない。有名な俳優だからこの映画をスターダムに載せるため監督が使ってみたかったのではないかとかってに想像してしまう。この二人の役者にはゲイ特有(私感)のセクシーさが足りないんだなあ。二人がゲイじゃなくてもいいんじゃない? 男と女でもいいんじゃない?なぜ、ゲイに? 私の仕事場にもゲイはいるし、ごくふつうの存在(ごめんなさいこんないいかたしかできなくて。)として身近に感じるけど、90%はゲイだと私が思える人だ。この二人はそれから外れる。もちろん10%のゲイに中に入っているかもしれないが。でも、一つロマンティックに思えたシーンがある。それは街角でウィン(レスリーチャン)が暴力にあって傷ついているところタバコが欲しいとファイにいって火ももらうシーンだが、ファイが持っているタバコの火をウィンが吸うことにより、自分の指先も吸われていく感覚がすごくいいね。ウィンがもう一度やり直そういうが、二人の間はすでにそのチャンスは何度かあったはずだ。悪循環で失敗から学べない感情があるんだけど。お互いに好きあっているが、やはりこの二人は別れた方がいいと思う。一緒にいてこれだけ喧嘩をするし、信じあえないから。好きという感情だけにに溺れてしまってお互いを解りあっていない現実をみていない。ファイがナイフを出してドアに突き刺すシーンがあるが、ウィンを引き止めるには、彼がもう一度、傷つけばファイの元にとどまると考えてる。独占欲の塊のファイはウィンを傷つけるかわり、ドアにナイフをさすのだ。このシーンからしても、悪循環にはまって精神的問題が出てきて、正常心をなくしていっている。これから抜け出てイグアスにより香港に戻ることはファイにとってよかった。ファイにとって心の傷は簡単に癒えないけどいつがどこかの時点で決断がいる時も人生にはあるとおもう。ファイが一人でイグアスの滝にいるシーンがあるが、イグアスはアルゼンチン側からみても、ブラジル側から見てももうこのように滝のしぶきが浴びられるところはもうない。囲いの外から見なければならない。カメラどりが変わっていていいが専門的なことはまるっきり知らないから、なんとも言えない。カメラの動きはときどき目が回る。最後のシーンでファイが台湾に立ち寄ってチャン(チャン チェン)の家族の経営している屋台で食事をしている時の顔は幸せに見えた。そして電車でのシーンは私が知っている笑顔のトニーレオンだ。家族に送られた絵葉書を一枚、自分のものにして、いつでもチャンとコンタクトできるよというシーンもファイの将来を明るくする。二人でいる時が幸せという( Happy Together)意味が刹那にしか見出せない作品だった。一人でも二人でなくてもHappyに見えた。この幸せな表情が彼の未来を明るくした。最後に、LGBTQ+と言われる映画だが、アンドリューヘイのようにゲイの監督はゲイの作品を作るが、ゲイの俳優がゲイの役割をする映画をみる機会がない。私はジェンダーに対してのこだわりがないから、かなり広範囲にジェンダーを意識化させる映画を見ているがなぜ、ゲイの役にゲイの俳優を使わない?まだまだ差別の世界だな。, 赤と緑がやりすぎ。タンゴを使うためだけのブエノスアイレス。愛情なのか依存なのか執着なのかただの孤独なのかの二人。ただ喚いているだけの、画面に出てくるだけの役柄のない脇役アルゼンチン人たち。心地悪い間の取り方。久しぶりにこの手の映画を観ました。完成度低いなと思いました。, 男同士のベッドシーンから始まる。イグアスの滝を見るまでは帰れない二人だったが、ウィンが手を怪我したことで、ファイはずっと面倒をみる。薄汚いアパートと共同炊事場。雨が続くときにはベッドにシラミも。 2人が再会するまでは白黒映像。それぞれの浮き沈みが感じられたため、この前半が一番好きな部分。アパートの赤っぽい映像は、レスリー・チャンのわがままぶりにキュンっとなりそうでやばかった。イグアスの滝はナイアガラよりも雄雄しくていいですね。 時間の流れが速いのか遅いのかさっぱりわからないのが難点かも・・・これがいいという人もいるのでしょうけど。, 何宝荣带给黎耀辉的那种新鲜感,那种激情,使他沉闷无聊的生活有了不同的色彩。就像何宝荣买的那盏灯上的瀑布,绮丽又刺激,汹涌而来的妙感。而两个人之间巨大的价值观差异,不管怎样分和,终究是不适合。何宝荣是梁耀辉的唯一,梁耀辉只是何宝荣的之一。然梁耀辉最终理解了何宝荣的世界,爱虽像那滩冲不开的血,怎样都舍不弃,却释然而去,"从头开始"。何宝荣独自回去了那段感情里,却再也等不来那个人。愿错过就彼此放过。, 公開当時から何回も映画館で見てる唯一の映画。レスリーとトニーの倦怠期カップルよりトニーとチャンチェンの友情…以上?の関係性がとても好き。特にチャンチェンがおバカでいい子。王家衛で1番好きな映画。, ストーリーはゲイカップルのイニシアチブの取り合いのくっついたり離れたりだけなのだけど、それを美しくドラマティックに見せるクリストファードイルの映像が素晴らしかった。香港の裏側ブエノスアイレスが舞台なのに、どこかアジアっぽいのは僕が勝手に思ってるだけか、意図しての事なのか…ウィンとファイの関係性は、なんとなくゲイ物の物語で見るゲイカップルの関係性で甲斐甲斐しく家庭的なファイとフラフラして直情的で激情家のウィン。僕はウィンとファイの関係よりウィンとチャンの関係性が好きだった。別れの抱き合うシーンは素晴らしかった。ウィンとまたくっついて終わりかと思ったら、ウィンのあの涙…ファイは地の果てで今までの事を全て洗い流し前に進む事を選び、ウィンは今までファイを困らせてばかりと思ってたけど、ファイが一度ウィンを嫉妬させようとしたみたいに、ウィンもまた自分を捕まえていてくれと嫉妬させるための振る舞いだったんじゃないだろうか?地の果てまでファイこそが共に歩みたかったんじゃないだろうか?とは言うもののクリストファー・ドイルの映像が美しかった。, 香港俳優さんは、白タンクトップと小学生みたいなブリーフ姿がよく出てきますね。あっちだとアレがセクシーなのでしょうか?ドリフターズのコントが頭をよぎります。初っ端から濃厚な濡れ場...最初が1番過激かも。目のやり場に困ります。ストーリーはゲイのすったもんだ。お互い好きなくせにケンカばっかり。(でも今思うとあれは好きっていうのかな?依存とかそっちかなという気もする)とにかく情緒不安定すぎでしょ。ファイは一途ボーイ(ボーイって歳でもないかな?)。ウィンは寂しがりやのツンデレダメ男、あっちにフラフラこっちにフラフラ、ファイを試してみたり。ファイもやめればいいのにウィンに執着してます。で、すぐ怒鳴りあいのケンカ。ゲイってみんなこんななの?違うよね〜?ちょっと煽情的すぎます。.雰囲気映画と割り切ってしまえば良い余韻が残るけど、ストーリーを求めるとウーン...後半出てくる、まとも君の旅人ボーイ(名前忘れた)がかなり好青年。個人的にはファイは彼とくっついてくれたら幸せになれそうですが。旅人ボーイはノンケらしく残念。とりあえずトニーレオン何やらせても上手いね、彼じゃなかったら全部見れなかったと思う。映画としてはかなり色々模索的な試みが見える作品でした。ふわっと、香港の裏側ってアルゼンチンなんだ、日本はブラジルだな。香港人もコンコン「アルゼンチンの皆さん聞こえますかー?」ってやるのかなとか考えた。, アジア映画を開拓中2017京都シネマ名画リレーにて恋する惑星はかろうじて見てるんですがね、90年代は文化的過疎地に住むティーンエイジャーだったので、この映画は知りませんでした。当時の私には楽しめなかっただろうなと思います。2017年に見て正解です。多分香港のゲイの男の子2人がブエノスアイレスへ旅行へ来て、お金なくなったから現地で働くってゆう話です。でも、ストーリーどうでもいい。ウィン(レスリーチャン)とファイ(トニーレオン)がいちゃいちゃして、喧嘩して、またくっついたけど怒ってるからいちゃいちゃの誘いには断じて乗らん!!みたいな意地を張って、怒って泣いて!みたいなのを愛でればいいんです。私は初めて白ブリーフ男子を可愛いと思いました。その絡みですよ。ごちそうさまでした。後、アパートの炊事場でのダンス。よかったです。若いトニーレオンがめっちゃかっこよかったです。ウィンは、ちょっとビッチ系です。なんとかの滝を目指す旅の道行きで喧嘩別れした後、現地人のパパに可愛がってもらうジゴロになります。ファイは純粋で真面目なので、地道に働きます。元々ウィンに振り回される付き合いだったらしくブエノスアイレスでもそんな感じです。再会して、ウィンの怪我をファイは甲斐甲斐しく看病しますが、エッチは拒否(拗ねてるから)、でも離れたくなくて、可愛さ余って憎さ100倍的な感じで、ウィンのパスポートを隠してしまう。ウィンはワガママで、でも可愛くて。そう思ってしまうファイが切な可愛いぜって感じです。回想部分が白黒映像なのかな?はっきり覚えていませんが。ブエノスアイレスの街並みやなんとかの滝とか、見たことない景色も見られました。男女でも男男でも女女でもそれ以外でも、恋した人にはわかるあれやこれやが詰まったおしゃれムービーですね。ファイのご飯美味しそうでした。, ムーンライトでもオマージュされているという事で再び。どれだけ想おうとどれだけ身体を重ねても信じ合えず傷付け合って、そんな事望んでないのに。テープレコーダーのくだりは胸が詰まる思いがした。世界の果てに置いてきた涙。会いたいと思いさえすれば、いつでも何処に居ても会える。地球の裏側でも。, 映画にはそれぞれ、その人にとって観るべき時があるようで、そのような時分に幸運にも巡り合い、観た映画は一生の宝物になる。だが、そうでない時に観た映画は、どんな名作であっても心の琴線に触れずに、忘れ去ってしまったりする。 十年以上も前に観た『ブエノスアイレス』は、記憶が非常に曖昧だった。それはきっと、まだ子供だった当時の私にとっては、期が熟していなかったせいだろうと思う。 しかし、本年度アカデミー賞作品賞を受賞した『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督が多大な影響を受け、『ムーンライト』でもオマージュを捧げている事を知ったのをきっかけに、ウォン・カーウァイ監督の『ブエノスアイレス』が再び気になり、鑑賞するに至った。 関係をやり直す為に、アルゼンチンのイグアスの滝へとボロ車で旅に出た、恋人同士のファイ(トニー・レオン)とウィン(レスリー・チャン)。だが行く途中で道に迷ったせいで喧嘩となり、二人は別れてしまう。 旅費が尽き、香港に帰れなくなったファイは、タンゴのバーでドアマンの仕事を見つけるが、その店に愛人の男と一緒のウィンが偶然現れる。嫉妬に駆られるファイを横目に、何事も無かったかのように、姿を現しては消えるウィン。 だがある日、愛人に殴られて両手が使えなくなったウィンが、ファイのアパートへ逃げ込んでくる。そして「やり直そう」とファイに言う。何度も裏切られているファイは、ウィンと体の関係を拒むが、自分のアパートで甲斐甲斐しく傷ついたウィンの世話をしてやる。本心では、蝶のようにフラフラしているウィンが、傷ついて自分の元から離れられないのが、ファイ嬉しくて仕方がない。 だんだんウィンが回復してくると、ファイの居らぬ間に勝手にウィンが出歩くようになる。自分からまた離れて行くのではないかと怖れたファイは、ウィンのパスポートを隠してしまう……。 そして、そんな不安定なファイの心情を、職場の同僚のチャン(チャン・チェン)は見抜き、ファイと親しくなっていく。 と、上記にあらすじを書いたが、脚本が殆ど無く、即興的に撮られたこの映画には、大きな物語がない。 カメラは、ファイとウィンの二人の感情のぶつかり合いと、すれ違いをひたすら追う。台詞は少なく、その代わりに、クリストファー・ドイルの鮮やかで影の濃いドラマティックな影像と、アストル・ピアソラの情緒的なメロディが、雄弁に二人の心情を語ってくれる。 これまで、ファイはウィンから「やり直そう」と言う言葉をかけられ、何度も関係の修復を試みて、そして失敗してきた。だからファイはウィンに「やり直そう」と言われることを、どこか期待しながらも、激しく怖れている。 それは、「うん」と言いたくないのに、ファイはウィンを結局拒めず、受け入れてしまうから。自分の中のウィンへの執着を、思い出すことになるから。そして、再び付合い出しても、二人の間に決定的な断絶があることを、思い知ることになるからだ。 帰る場所があり、前へ進もうとするファイと、(おそらく)帰る場所が無く刹那的に生きるウィンは、噛み合わない。求めあっても、求めあうが故に、互いを傷付けてしまう。 求めあうが故に泥沼にはまっていく二人の関係は、男同士の関係に限らず、普遍的な愛のテーマのように思える。 だが、この映画は男同士の関係でなければ描けない、愛の葛藤がある。ウォン・カーウァイ監督が(トニー・レオンを騙してまで)、ゲイカップルにこだわったのは、まさにそこにある。 たとえば、ファイとウィンがぎこちなく踊る男同士のタンゴや、タクシーの後部座席でウィンがファイの肩にもたれかけるシーンなどは、まさにその例だろう。(そしてこれらのシーンは『ムーンライト』でオマージュされている) ファイは傷つきやすく繊細な面があるのに、ウィンの前では弱さを見せず常に男の虚勢を張り続ける。 地球の真裏で繰り返される、愛と憎しみ。遠く離れた異国の地でなければ描けなかった、交錯する男同士の人生の一部分を、この映画を通して垣間見れた気がする。, 【2週間無料トライアル】メジャーからZ級まで世界中のホラー映画・ドラマが《見放題》, 「ゆるキャン△」バーチャルゲーム本栖湖編が3月、麓キャンプ場編が4月配信2021年2月21日 15:30, 作りたい映画を勝手に作り、勝手に上映する――唯一無二の映像制作集団「空族」に迫る特番がYouTubeで全編公開中2021年2月21日 13:00, 「はめふら」第2期、7月放送 新フラグ発生のティザーPV公開2021年2月21日 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